2020.10.14マヒトゥ・ザ・ピーポー(GEZAN)が語る生と死の実感「自分を生かしてくれてるものは何なのか」特集「コロナ禍と表現者たち」11GEZANのボーカリストであり、2019年には小説『銀河で一番静かな革命』を出版、コロナ禍で制作・公開された豊田利晃監督最新作『破壊の日』の映画出演など、多彩な活動を続けるマヒトゥ・ザ・ピーポー。自主レーベル「十三月」主催で14年から行っている音楽フェス『全感覚祭』は、入場料は投げ銭制、フードフリーという前代未聞の試みとして以前から注目を浴びていた。自粛期間中、同フェスは『全感覚菜』へとかたちを変え、ライブハウスの屋上に農園を作り、投げ銭で野菜や花の種と苗を販売。さらに農園スタートを記念して、GEZANドラマーによる30時間ドラムマラソンの配信を行うなど、人々の価値観を覆すようなさまざまな挑戦を続けている。その行動/活動のひとつひとつは、彼の世の中に対する「抗い」であり「革命」でもある。彼は何に抗い、何を変革しようとしているのか――。READ
2020.10.7DIR EN GREY 薫 変わらない強さと表現の行き先「溜め込んでいたエネルギーが爆発する瞬間が来る」特集「コロナ禍と表現者たち」10DIR EN GREYは、日本の音楽シーンにおいて異色な存在だ。結成以来、「痛み」をテーマに表現を続けている彼らが扱うテーマは、堕胎、DV、戦争など。この世の中の〝暗部〟を取り上げ、人々に突きつける。そうして社会のゆがみを描き続けていた彼らは、ディストピアが現実になってしまったかのようなこの状況をどう見て、何に向かおうとしているのか――。バンドのリーダーであり、全楽曲の制作を担当するギタリスト・薫に問う。READ
2020.9.23ROTH BART BARON三船雅也が語る価値観の転換「今、人間の創造力が試されている」特集「コロナ禍と表現者たち」09ROTH BART BARONの三船雅也がツアーで札幌市を訪れていた2月28日、同市は緊急事態宣言を出した。「それを知った時は血の気がひきました」と彼は語っている。その後、5月30日に予定していためぐろパーシモン大ホール公演の延期を発表。それから三船は精力的にインスタライブや配信でのライブを行ってきた。 フォークロックをルーツとしながら、その枠に収まりきらない音楽性で世界中にファンを持つROTH BART BARONは、配信をきっかけにさらに世界各国へとリスナーを広げていっている。 大きな価値観の変化を目の当たりにしている我々が、今考えるべきことは何なのか。三船の言葉には、多くのヒントが詰まっている。READ
2020.9.16佐藤タイジが提示する〝恐怖心〟と〝孤独〟の処方箋 「愛を伝えないと、ウイルスに分断されてしまう」特集「コロナ禍と表現者たち」08大規模イベントの開催が困難な状況下で、すべてのフェスの主催者が開催するのか、中止するのか、その決断を迫られただろう。太陽光発電システムによるロックフェス「THE SOLAR BUDOKAN 2020」のオーガナイザーである佐藤タイジとスタッフたちは議論を重ね、無観客生配信+有観客事前収録で開催することを決定した。この「止めない」という強さ。それが彼の一貫する信念でもある。そして、2児の父親でもある彼がコロナ禍で子どもたちと過ごす中で見えたのが、この国の教育の問題だった。ブレずに愛を歌い続けてきた男の未来への提言とは?READ
2020.9.10コロナ以後、志磨遼平(ドレスコーズ)に起きた変化「常識や価値観が覆されることはアートの本懐」特集「コロナ禍と表現者たち」07自身の楽曲の作詞作曲はもちろん、文筆活動などの幅広い活動でマルチな才能を見せている志磨遼平(ドレスコーズ)。2020年にメジャーデビュー10周年を迎えた彼は、コロナ禍で自粛要請期間中の4月に10周年記念ベスト盤『ID10+』をリリースしたものの、同時期に組まれていた記念ツアーは延期を余儀なくされた。深いテーマ性と繊細な表現に定評のある志磨は、このたびコロナによって世界中に起きた天変地異をどう捉えているのか。自粛生活で得た個人的な気づきをはじめ、社会における大きな変化についても独自の観点から語ってくれた。READ
2020.9.9鴻上尚史 コロナ禍から見えた課題「僕たちは〝個として賢くなる〟しかない」特集「コロナ禍と表現者たち」06演出家で劇作家でもある鴻上尚史が主宰する『虚構の劇団』は、5月の公演をもって活動休止が予定されていた。しかし、このコロナ禍で公演は中止。中止となると、チケット代の払い戻し、そして俳優やスタッフへのギャランティ、会場によってはキャンセル料が発生するため、大きな損失を被ることになる。そんな状況下において、演劇界が「自粛要請には休業補償を」との声を上げたことに対し、「世間」は大きく反応した。その渦中にいた鴻上が、このコロナ禍で見えてきた課題について語ってくれた。READ
2020.9.5なみちえが語る、アートの役割「この時代、この空間をクリティカルに捉えるための装置となっていく音楽が必要だと思う」特集「コロナ禍と表現者たち」05東京藝術大学先端芸術表現科を首席で卒業し、着ぐるみ作家でもあり、ラッパーでもあり、バンド「グローバルシャイ」のボーカルでもある、縦横無尽にその多彩な才能を発揮する表現者・なみちえ。このコロナ禍で外出自粛となった2020年4月が「何もなくなったことで自分と向き合えたのはうれしい」と語る。それはなぜなのか。そして、人種差別がいろんなかたちで噴出したこの世界––。「なぜ〝当事者である〟という意識が希薄な人類がまだいるのか」となみちえは問う。彼女の誠実な発言や問いの数々は、世界の核心に触れている。READ
2020.8.28SUGIZOが考える、ミュージシャンとしての役割「人々を刺激して揺さぶる、カンフル剤のような存在でありたい」特集「コロナ禍と表現者たち」04今年2月から始まった全国ツアーのほとんどをキャンセル、延期するという事態に見舞われたにもかかわらず、新曲『Make a vow』のリリースや、オンライン・チャリティー・フェス『MUSIC AID FEST. ~FOR POST PANDEMIC~』の開催など、コロナ禍でも精力的に活動を続けているギタリスト、SUGIZOへのインタビュー。SNSでの政治的な発言がたびたび話題になっている彼は、コロナに脅かされているこの世の中に、釈然としない思いと憤りを感じていたという。彼の考える理想の社会とは、どんなものなのか。そして、その社会を実現するためには何が必要なのか。率先して行動する表現者に語ってもらった。READ